皆様は月面探査レースをご存知でしょうか?
簡潔にいうと月面を無人の車(ロボット)を開発し、最も早く月面を走って画像を送ったチームには賞金約22億円が贈られる、というレースです。
そのレースに日本人チーム「HAKUTO」が参戦決定したのですが、チームHAKUTOの発起人である袴田武史さんについて今回は取り上げてみようと思います。
月面探査レース Google Lunar XPRIZE
出典(https://team-hakuto.jp/history/index.html)
XPRIZE財団(アメリカ)主催でGoogleがメインスポンサーとなって開かれる月面探査レース、Google Lunar XPRIZEですが、内容としては月面に探査ロボットを着陸させ、500メートル以上移動し、「月面の動画を地球に送信する」こと。1位のチームには賞金22億円(2,000万ドル)、2位のチームには賞金500万ドルが与えられます。
優勝と準優勝を決める以外にも、アポロ計画で月面に残した機器を撮影することができれば「アポロ・ヘリテージ・ボーナス」として400万ドル、アポロ計画以外の宇宙開発での月への痕跡を見つければ「ヘリテージ・ボーナス」で100万ドル。ほかにも「着陸地点から5,000m以上走行する」「(14日間続き、温度が-170℃にもなる)月の夜を乗り切る」「水か氷を発見する」など様々なボーナスミッションがあるそうです。
22億円等とすごい額に聞こえますが、宇宙開発や宇宙事業は莫大な金額がかかるものです。
レースの顔となる月面探査車(ローバー)の打ち上げ費用だけでも重量1キロあたり、約1.5億円ほどかかると言われています。つまり今回開発している月面探査車の開発初期号の重量が約10キロ。打ち上げコストだけで15億円、開発費も含めると20〜30億円になってしまうそうです。
開発を進めるにつれ車両重量は軽くなっていくのですが本番の打ち上げ時には4キロにする計画だそうです。
それでも10億円程度はかかるので賞金金額が莫大な訳では全くないのです。
袴田武史さんの経歴
そして今回その月面レースに参戦する「HAKUTO」は約70名くらいが携わっているようですがそのチームの発起人で、核となる人物が袴田武史さんです。
1979年生まれ
名古屋大学機械航空工学科を卒業後、米ジョージア工科大学大学院で修士号(Aerospace Engineering)を取得後、コンサルティング会社を経て、株式会社ispaceを創業。人類が宇宙で生活圏を築き宇宙と地球が共存する世界を構築するため、宇宙ロボット技術を活用し民間宇宙事業を推進中。
天才でなかなかの変わり者のようですが、『スター・ウォーズ』を見て作中に出てくるような宇宙船を作りたいと思ったのが宇宙との出会いだそうです。
「アメリカ留学中に『Ansari XPRIZE』でチーム『SpaceShipOne』が優勝するのを見ていて、その熱狂を直に感じていたし、同時に”今、偶然にせよこういう話がもたらされるということは、機は熟しているのかもしれない”と思って、コンサルティング会社に籍を置きながら、今の仕事(HAKUTO)にボランティアで関わるようになったんです」
頭がいいだけでなく情熱も持ち合わせた方だと思います。
お金儲け目的だけでは絶対に参加できないレースに挑もうとしている訳ですから。
出典(https://time-space.kddi.com/digicul-column/interview/20161216/)
クレイジージャーニーに登場!?
出典(http://www.tbs.co.jp/crazyjourney/)
2018年1月2日放送の「クレイジージャーニー」で宇宙探査レースについて取り上げられることが決まりました。
詳細は不明なのですが日本で参加しているチームはHAKUTOだけなのでこのチームが取り上げられることは間違いないと思います。
おそらく袴田さんが登場するのではないでしょうか!
宇宙探査レースの裏側について見れる番組は滅多にないのでこれは楽しみですね!
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